ストレス病は、鍼灸治療で治るのですか?
身体と情動ストレスは非常に密接な関係があり、こころの状態がよくないと すぐに身体に異常が現れるものです。
これは、心身症という病態でよく知られています。
このように情動ストレスにより自律神経が乱れ、その結果として身体の異常として現れてしまうのです。
また、気にかける方が少ないかもしれませんが、逆に身体の調子が悪いと こころの状態が悪くなってしまうこともよくあります。
頚肩が凝ったり、胃腸の調子が悪かったり、どこかつらいところや痛みがあると こころの状態が乱れがちになりますよね。
例えば、いつもそうではないのに、何かの理由で身体が極度に疲れていると、旦那さんや奥さん、子供に怒鳴ってしまうことが多くなるというようなものです。
このようなことが古来から言われている「心身一如」の概念なのです。
ですから、鍼灸治療で身体の不調を取り除いたり、体力をつけ身体を安定した状態にしておくことは、こころが関係した症状にはよい影響を与えると思います。
不眠症や不安神経症の患者さまに、身体の凝りや痛みを軽減させるような鍼灸治療をすると、症状自体が好転することが良くあります。
ストレス病の治療に特に大切なことは、治療者とあなたの信頼関係です。
そのために、当院では個別に時間をとって1対1で治療しています。
身体の症状を治療する医師や鍼灸師は、日頃から病気の原因を白黒ハッキリさせて治療することに慣れており そのために医学的なトレーニングをつんできました。
『あなたの、病気の原因は、○ ○ です!』 なんて断定することになります。
しかし、こころはいくら専門家(精神科医師、臨床心理士、カウンセラー)が分析しても客観的に理解できるものではありません。
それだけ複雑なのです。
ストレス病の場合は、あえて、グレーのまま、答えを出さないままで、鍼灸治療を併用しながらカウンセリングをいたします。
その過程で、ストレスに対する心身の状態も変化していきます。
鍼灸治療をしながらカウンセリングをしていくと…
でも、待っている間も 私は やみくもに鍼灸治療をしているのではなく 西洋医学的に診断できない症状であっても 東洋医学的に診察して治療していきます。
東洋医学では、ストレス病を診たてることができる独自のシステムがあるのです。
このような患者さまの治療は、特別なトレーニングを積まないと 身体症状を得意とする治療者は早急に結論(原因究明)を出そうとします。
治療者自身が 『イライラする~。何が原因か訳が解らないよ~。』ということにもなりかねます。
ですからストレスがたまってしまいますね。
そんな感情が、患者さまにも無意識のうちに伝わりお互いの関係がギクシャクしたものになってしまいます。
このようなことがないように、身体の治療をきっかけに お互いの信頼関係をつくりながら 心地よい話(カウンセリング)をしていくと、ストレス病には 良い影響を与えることができると思います。
当院は、そんなことが得意な鍼灸院なのです。
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