自律神経失調症の治療は体質を考慮して
今回はたえず体調が悪く病院の検査ではっきりとした異常が認められない自律神経失調症の治療ポイントを書いてみます。
東洋医学の治療体系は直感と経験に基づく主観的な判断を重視します。(長年の臨床経験と実績がものをいいます)
西洋医学は検査データに基づき客観的に診断をします。
東洋医学は、患者さんの顔色、舌、脈、お腹、筋肉、背骨などを診て総合的に治療方針をたてていきます。
たとえば、腹診をすると、お腹を押さえて、グニャグニャの柔い人、例えば皮を張っておいて、下に水だけ入れて押さえるとグニャグニャした感覚がしますよね、
そのように全く抵抗のない状態のお腹の方がいらっしゃいます。
こういう お腹の患者さんは、だらだらと慢性的な症状でお悩みの方が多いです。
これは東洋医学でいうところの陰の症状、つまり“虚証”といわれています。
自律神経失調症でお悩みの方で自覚症状の治りが悪い方は、この虚証タイプが多いと思います。
西洋医学では、同じ病気をした方には、大体 同じ薬が使われていますが、東洋医学では虚証と実証というように体質を2つに分け 各々が別の治療になります。
実証というのは病気を治す力を持っている人であり、しかし、どこかで滞りがあるために、スムーズに症状軽減とならないタイプです。
虚証というのは病気を治す力がほとんどなくなっている体質というように分けているのです。
だから、病気を治す力のない虚証の人には、病気に対して直接的な治療をするよりも、病気を治す力を補う方がいいわけです。
では、どうするればよいかというと…
東洋医学では、身体を温める薬やツボで胃腸をの働きを旺盛にしたり、循環を良くする薬を使います。
鍼灸治療の場合は、刺激の強さ、種類を考えていきます。
特に虚証タイプは、治療後の反応が、良い方(治す方向)に起こればいいですが、反対(より体力を奪う方向)に起こるようになったら治療前よりも体調が悪くなってしまいます。
1回ですべての症状を軽減させようと力んで治療しても 刺激が強いものになってしまい逆効果です。
このような刺激に過剰反応をおこす体質には、鍼灸の刺激は軽いリラックスできるような刺激を加えた方が良いようです。
自律神経失調症の方で虚証タイプは、治療直後の効果を求めすぎるより、数カ月単位の体調の改善を目的で通院された方が 結果的にも長年の不調から解放されやすいようです。
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